【新型コロナ】小田原市のワクチン接種、6月下旬までずれ込む 市長「国の供給量が見通せない」

小田原市役所

 新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、神奈川県小田原市の守屋輝彦市長は14日、65歳以上の高齢者を対象にした集団接種が6月下旬までずれ込む意向を示した。神奈川県内の大半の自治体が5月中のスケジュールを見込んでいる中、守屋市長は遅れについて「国からの供給量の見通しが立たないため」と釈明した。

 市は4月下旬から市内の高齢者施設72カ所を巡回し、入所者と従業員計約5千人の接種をスタート。一方、施設に入所していない高齢者へのかかりつけ医による個別接種は6月中旬、市保健センターでの集団接種は6月下旬と遅れる見通し。

 足柄上郡5町(中井、大井、松田、山北、開成)では5月19日から集団接種が始まる。小田原市は「クラスター(感染者集団)のリスクの高い施設での接種を優先する。現段階で示されている供給量では施設での接種分で使い果たしてしまう」と説明した。

 市は3月31日に約5万9千人に接種券を送付した。市のコールセンターには1日最大約2500件の接種に関する問い合わせがあるという。

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