西海市長再選の杉澤氏 三つどもえ制す、実績訴え2新人に大差

再選を確実にし、花束で祝福を受ける杉澤氏=18日午後9時24分、西海市崎戸町

 任期満了に伴う西海市長選と市議選(定数18)は18日、投開票が行われ、市長選は無所属で現職の杉澤泰彦氏(68)=自民・公明推薦=が、いずれも無所属で新人の田崎耕太氏(38)と岩本利雄氏(78)を大差で破り、再選を果たした。市議選は現職12人、元職1人、新人5人が当選した。

 杉澤氏は、選挙戦で医療費助成の拡充など子育て事業、新型コロナ禍に伴う事業者支援など1期目の実績を強調。洋上風力の推進、森林資源の活用など「脱炭素のまちづくり」や若者の起業支援など2期目で目指す重点政策もアピール。安定した組織戦を展開し、三つどもえの戦いを制した。

 前市議の田崎氏は地道なつじ立ちや地域回りを通じ、新庁舎建設によるにぎわいの核づくり、教育の県内最高水準化などを掲げ、市政刷新を訴えたが、及ばなかった。
 前市議の岩本氏は現職が人口減対策に「挑戦していない」と批判。ふるさと納税の強化で得た財源を福祉や生活支援に充て、「まちに活気を取り戻す」と唱えたが、届かなかった。

 市議選には19人(現職13、元職1、新人5)が立候補。当選者の政党別内訳は公明、共産が各1人、無所属16人。
 当日有権者数は2万2582人(男1万936、女1万1646)。投票率は市長選が73.66%、市議選は73.65%でいずれも前回を4.18ポイント下回り、過去最低だった=市選管調べ=。


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