平和式典「縮小してでも開催したい」 長崎市長、5月中に判断

 長崎市の田上富久市長は21日の定例会見で、8月9日の「長崎原爆の日」に松山町の平和公園で開く平和祈念式典について「少なくとも昨年のように規模を縮小してでも開催したい」との考えを示した。新型コロナウイルス感染状況を踏まえ、5月中をめどに具体的な規模を決める。
 昨年は参列を市の招待者のみに制限し、例年の10分の1程度の約500人に縮小。一般参列はできなかった。
 田上市長は「核兵器禁止条約が発効した年で、被爆75年を過ぎて被爆100年へのスタートという意味でも大事な式典になる」との認識を示した。
 来年1月、オーストリア首都ウィーンでの開催が決まった同条約の第1回締約国会議について、田上市長は出席する意向を改めて表明。新型コロナの感染状況を見極めて最終決定する。
 「長崎の長年の願いでもあった条約を発効させてくれた国々に感謝を伝えたい」と強調。その上で、関係各国との連携を深め、日本政府に対しても会議出席を働き掛けていくとした。

© 株式会社長崎新聞社