【ボクシング】フューリーVSジョシュアは東京五輪期間に実施の可能性も…〝モロ被り〟しない理由

WBC王者タイソン・フューリー(ロイター)

ボクシングのヘビー級4団体王座統一戦、WBC王者のタイソン・フューリー(32)対WBAスーパー、IBF、WBO統一王者のアンソニー・ジョシュア(31=共に英国)の一戦が、今夏の東京五輪の期間中に行われる見込みになった。世界中のスポーツイベントがほとんどお休みになるタイミングでの異例の敢行。それでもプロモーターは「バッティングはしない」と自信を見せる。

注目のヘビー級頂上決戦は、7月24日にサウジアラビアで行われる見込みになった。

これは東京五輪の開会式翌日。世界中の主なスポーツは、五輪期間中に大きなイベントを開催しない。

どの種目も中心選手は五輪に出場して不在となるので当たり前といえば、当たり前だが、フューリーVSジョシュア戦はこの慣行を破ることになった。

プロモーターのエディー・ハーン氏(41)は「五輪は一大イベントだということはわかっているし(五輪期間にぶつけることに)反対する人が多いのはわかっている」と言いつつも「この試合は、英国にとっては五輪よりもビッグイベントだ」と自信を見せる。

とはいっても、五輪に対して真っ向からケンカを売っているわけではなく、そこには冷静な判断がある。

日付けが被るとはいっても、日本と英国には8時間(サマータイム)の時差がある。

サウジアラビアで行われる試合は英国のゴールデンタイムに合わせて行われるので、仮に英国時間午後8時だと日本時間は翌25日の早朝4時。午後10時ゴングでも同午前6時となり、ヘビー級の試合と五輪の競技が同時進行することはないというわけだ。

ちなみに7月25日は競泳の池江璃花子(20=ルネサンス)。柔道では阿部一二三(23=パーク24)と詩(20=日体大)が登場予定。

さらに夜9時からはバスケットボールの米国男子「ドリームチーム」の試合もあり、スポーツファンには眠る暇もない一日になるかもしれない。

© 株式会社東京スポーツ新聞社