【SKE48・高柳明音卒業インタビュー後編】 恋愛禁止を守ることは難しいことではなかった

恋愛観について明かした高柳明音( 2021 Zest,Inc. )

SKE48・高柳明音(29)のアイドルラストインタビュー後編は「恋愛禁止」について直撃。12年間まっすぐにアイドル活動を行ってきた高柳が禁断の質問に真正面から答えた。高柳がファンとの関係の中で何より大切にしてきたものとは――。

――どのスタッフ、関係者に聞いても「高柳はファンを裏切ることは絶対にしない」という答えが返ってきた

高柳 そう言っていただけるのはありがたいですね。

――ズバリ聞くが、12年間「恋愛禁止」は守ってきたのか

高柳 はい。する理由がなかったので。したいとも思わなかったですね。正直、SKE48のことでいっぱいだったし、そっち(恋愛)をすることによってSKE48を失う方が嫌だという気持ちが常に大きかったですね。SKE48を失ってもいいぐらいの相手は現れなかったです(笑い)。基本的にシャットダウンしていたし、(男性に対して)そういう目で見ないフィルターがかかっていました。

――SKE48が1番だった

高柳 そうです。それに自分が積み上げてきたものを壊したくなかったし、ファンの皆さんにも応援してて最後まで気持ちよく“この子を好きになって良かった”って思ってもらえるアイドルでいたいっていうのはすごくありました。元々アイドルが好きなので、自分が好きだったアイドルがこれをしたら悲しいなってことはできなかったし、したくなかったです。(SKE48に入る前に)好きだったアイドルに熱愛の噂とか出た時に泣けるほど嫌だったんですよ。女の子のアイドルですよ。恋愛対象とかそういうものでもないのに、アイドルのそういうものを見ると一気に現実に引き戻されて…。別に裏切られたとかじゃないけど、ただただ切ない。そういう気持ちに自分がなったから、自分を応援してくれる人たちにはそういう気持ちにさせたくない、というのはかなり大きかったですね。

――ファンとの「信義」を大切にしてきた

高柳 恋愛禁止を守ることは難しいことではなかったんです。私にとっては。いろんな人に一番恋愛したい時期によくガマンできたねとか言われるんですけど、ガマンしてたという感覚も自分の中ではなくて。恋愛に生きるような女でもないし、正直、アイドルがあればいいという感じだったし。あくまで私は、ですよ。アイドルの正解が恋愛をしないことなのかどうかはわからないです。ただアイドルをしてる間にファンの人たちを裏切るか裏切らないかだと思うんです。私は別に(恋愛を)しなくてよかったタイプの人間なので。(恋愛をしなかったことが)正解の一つではあると思うんですけど、これだけが正解じゃないんだろうなというのは思います。

――恋愛はしなくてもアイドルとしていろいろな経験をした

高柳 いろんな経験はしているんですけど恋愛の経験がないので。以前、恋愛のお芝居に出演したとき、演出家さんに「お前本当に恋愛してないな。芝居したいならアイドル辞めて恋愛しろ」って怒られました。アイドルは辞めませんでしたが(笑い)。

――卒業後は恋愛解禁となるが、どんなタイプの男性が理想?

高柳 ないんですよね。わからないんです。これまでも雑誌のインタビューなどで何度も聞かれてきましたが、本当にわかんなくって。ただ結婚しているまわりの友達から「これだけは絶対に大切にしたほうがいいよ」って言われるのが価値観。理想でも何でもないんですけど(笑い)。「価値観が合う人がいい」ってみんな言う。食に対しても、お金に対しても、仕事に対してもお互いの価値観が合わないとうまくいかないと。

――結婚願望は?

高柳 変に誤解されるのも嫌なんですけど、人生一度きりなので、できるだけ自分がやってみたいこと、体験してみたいことはやりたいって思うんです。その中の一つが自分の子供を生むということ。自分から生まれてくる子はどんな子なんだろうとか。今、鳥を飼っているんですが、自分が産んだかのように可愛いんですよ。もし、自分の中から生命が誕生したらどうなるんだろうとか思います。最近は恋愛漫画を読むよりも育児漫画を読む方が好きなんです。生命誕生の神秘。ということで結婚はしたいなと思っていますし、親に子供を見せたいというのもあります。「この人と一生いたい」と思えるような素敵な人と出会いたいですね。

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