指揮官の執念が実った格好だ。日本ハムが27日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)に7―2で快勝。4カードぶりにカード初戦を制した。
試合開始前にスタメンが発表されると、スタンドがざわついた。なんと打撃不振の中田をプロ年目で初となる2番で起用したからだ。
栗山監督による〝苦肉の策〟は初回から功を奏した。一死走者なしから打席に立った悩める主砲はフルカウントからの7球目、相手先発・笠谷が投じた低めの150キロ直球を見極めて四球で出塁。3番・西川の右前打で二進し、一死後に飛び出した渡辺の中前打で先制のホームを踏んだ。
前回6日からの本拠地・札幌ドームでのソフトバンク3連戦では3連敗を喫した。指揮官もナインも、その悔しさを忘れていなかったのだろう。3回には二死一、二塁から大田の2点三塁打でリードを3点に広げ、2番手・スチュワートと対峙した4回にも近藤の適時打で加点。2―4の6回にも中田の左越え二塁打を足掛かりに西川の適時二塁打と大田の適時打で突き放した。
投げては先発の加藤が7回2失点と堂々の投球を披露。3月27日の楽天戦以来、1カ月ぶりの白星となる今季2勝目を挙げた。
中田は1安打に終わったものの、3四球を含む4度の出塁でチームに貢献し、試合前に1割9分5厘だった打率もジャスト2割となった。借金6の最下位ながら、まだまだ巻き返すチャンスはある。