中日・大野雄が5戦目で今季初勝利「〝我慢〟と考えないとメンタルが持たなかった」

R・マルティネスからウイニングボールを受け取る大野雄

中日・大野雄大投手(32)が5戦目にして待望の今季初勝利をマーク。2015年から続く本拠地での阪神戦はこれで7連勝となった。

27日の阪神戦(バンテリン)で先発し、8回2安打1失点の快投を披露。チームの連敗を3で止めた。「めちゃくちゃうれしいですね。去年は7試合目に初勝利と遅かったし、今回も5試合目だけど、去年よりは早いということで、ここからはどんどん連勝街道に乗っていって、チームを勢いづけられたら」と語った。

しかし、ここまで〝我慢〟の二文字を言い続けてきたエース左腕だが、本音は苦しかったようだ。好投しても打線の援護に恵まれず「我慢して投げれば白星はついてくると考えないとメンタルが持たなかった。(初勝利は)うれしい。自分に勝ちがつかなくても、チームに勝てばいいと思っている。(それでも)しんどかった」と打ち明ける。

大野雄をなかなか援護できなかった野手陣について与田監督は「責任を感じていた? もちろんそれはもう。(大野雄が)0点で抑えてもこっち(打線)も0点で勝てないというゲームもあった。でも、それが野球ですからね。そういうプレッシャーの中でやっていって勝ったり、負けたり。喜んだり、悔しがったり。その悔しさが今日のゲームみたいにいい勝ちになれば。たぶんみんなニコニコ笑っているんでしょうけど、でも、まだまだ(借金5で)5割まで遠いんでしっかり頑張りたい」と気を引き締めている。

そのうえで指揮官は「エースに勝ちがついた。野手のプレッシャーも一安心とまではいかないけど、まずやっと勝たせたという思いは出たと思う。より乗っていけるのではと期待はしている」と巻き返しを誓った。

© 株式会社東京スポーツ新聞社