韓国1~3月のGDPは1.6%↑...設備投資好調も消費は低迷

韓国銀行(韓国の中央銀行)は27日、第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率(速報値)が1.6%となり、新型コロナウイルス以前の2019年第4四半期水準を超えたと発表した。

実質GDPは、2019年第4四半期が468兆8000億ウォンから、昨年第4四半期には463兆4000億ウォンとなり、約1%減少したが、今年第1四半期は470兆8000億ウォンまで増えた。

韓銀の説明によると、2019年第4四半期の実質GDPレベルを1とした場合、今年第1四半期の実質GDPは1.004であるという。つまり、今年第1四半期現在、韓国の経済規模が2019年第4四半期より0.4%程度大きいことを意味する。

最も回復速度が速い部門は設備投資となった。第1四半期は機械・輸送機器などを中心に、昨年第4四半期より6.6%も増えた。これにより、1四半期現在の設備投資水準(1.126)は、コロナ直前に比べ13%増えた。

輸出も景気回復を主導している。昨年第3四半期(前期比16.0%)と第4四半期(5.4%)に続き、今年第1四半期(1.9%)まで3四半期連続の成長を維持し、第1四半期の輸出規模(1.031)は、過去2019年第4四半期を3.1%ほど超えたことになる。

しかし、まだコロナ以前の水準に達していない部門もある。うち、代表的な項目として民間消費(0.945)が挙げられ、第1四半期ベースでは2019年第4四半期の94.5%にとどまった。建設投資(0.980)もコロナ前の規模を約2%下回っている。

バクヤンス韓国銀行経済統計局長は、低迷する民間消費について、「全体的に、移転所得などを加えると、家計所得が増え、就業者数など雇用状況も改善され、民間消費も緩やかな回復傾向を続けるものと予想される」としつつ、「コロナ下の現状はまだ安心できない状況であり、感染被害が対面サービス消費に集中するなどリスクは残っている」と付け加えた。

(参考記事:「OECD「韓国の今年3.3%経済成長する」 輸出や製造業回復効果」)
(参考記事:「韓国の国家債務がGDP比40%超え…増加スピードは世界上位 IMFも懸念 」)
(参考記事:「韓国、13カ月ぶりに雇用が増加…公共雇用が奏功、30・40代では減少」)

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