長崎孔子廟 クラウドファンディングで支援募る 変面師育成などを目的に

支援を呼び掛ける変面師の京介さん=長崎市、長崎孔子廟

 長引く新型コロナウイルス禍で来館者が激減している長崎孔子廟(長崎市大浦町)が、施設の運営と変面師育成のため、クラウドファンディング(CF)で資金援助を呼び掛けている。
 長崎孔子廟は建立から128年の歴史がある。国内最大級の孔子座像を安置し、中国の貴重な資料を公開する博物館を併設。長崎ランタンフェスティバルの変面ショーは大勢の来館者でにぎわい、文化交流の場となってきた。
 2020年度の来館者数は約1万5千人で、19年度の約7万5千人から激減。コロナ禍に伴う73日間の休館と時短営業、さらに大型のイベント中止が響いた。土曜の夜間開館や京劇面の絵付け体験などをはじめ、職員一丸となって集客を目指しているが、潘秀貴館長(56)は「このままでは存続の危機」とCFを呼び掛けることにした。
 昨年デビューした同館の変面師、京介さん(23)は動画を視聴した人から「生で見たい」という声も届いていると話し、「華僑の方々から受け継がれてきた施設。なくなれば、変面師も活動ができないので、たくさんの人に応援していただきたい」と力を込めた。
 CFサイト「READYFOR(レディーフォー)」で500万円を目標に28日から募集しているほか、銀行振り込みや持参などでも寄付を受け付ける。問い合わせは同館(電095.824.4022)。


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