コロナ禍GW、花火の思い出を 相模原でシークレット企画

昨年11月、相模原市内で開催された「さがみはら元気花火」で相模煙火店が打ち上げた花火=同市中央区

 新型コロナウイルスの影響で外出や旅行が難しい中、ゴールデンウイーク(GW)の思い出をつくってもらおうと、相模原市の花火業者らが5月3日と5日に市内でのシークレット花火を企画している。関係者は「遠く離れた場所からも楽しめるよう、大輪の花火を夜空に打ち上げたい」と意気込む。

 花火は地元の花火業者やイベント会社でつくる運営委員会が企画。5月3日に津久井湖付近、5日に相模川周辺でそれぞれ70発ほど打ち上げる。「3密」を避けるために時間などの詳細は明かさず、当日はドローンを飛ばし、花火の映像を動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信する。

 運営委員の花火業者「相模煙火店」(同市緑区)の出頭義紀さん(65)は「コロナ禍で多くのイベントが中止になってしまっている。子どもたちに楽しいと思ってもらえるような企画を実現したかった」と話す。

 同店は義紀さんの妻晴美さん(63)の祖父の代から続く花火業者で、毎年、地元の夏祭りなどで花火を打ち上げてきた。

 昨年11月、感染拡大で落ち込む市民を元気づけようと相模川河川敷で開催された「さがみはら元気花火」では、7号の大玉を含めた千発の大輪を夜空に咲かせた。

 「会場にいた子どもが『花火ありがとう』と叫んでいたと後日、知り合いが教えてくれた。こちらこそ『見てくれてありがとう』という気持ちだった」と晴美さん。久しぶりの大舞台を前に、義紀さんは「少しでも喜んでもらえるよう、思いを込めて花火を打ち上げたい」と話す。

 花火のライブ配信は、相模原市内の企業などが運営するユーチューブチャンネル「さがみはら情報局サガドゥ!」で。

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