【柔道GS】増地克之女子代表監督 阿部詩に期待「袖つり込み腰以外の技の習得に励んでいた」

オンライン取材に応じた増地克之監督

柔道のグランドスラム(GS)カザン大会(5~7日、ロシア)に出場する日本選手団が1日、羽田空港から出発。増地克之女子代表監督(50)がオンラインで出国前取材に応じた。

今大会では48キロ級の渡名喜風南(25=パーク24)、52キロ級の阿部詩(20=日体大)、70キロ級の新井千鶴(27=三井住友海上)の五輪代表3選手を派遣する。

五輪前最後の大会となり、今後の国際合宿にも代表選手の派遣はしない。海外勢と組み合う最後の機会となるため、選手も気合が入っているという。

「コロナ禍の状況でできることは戦う姿勢を見せること。五輪で金メダルを取ることも大事だが、代表としての覚悟を持って臨むことを選手たちと共有している」と改めて本番を見据えて気を引き締めた。

3月のGSタシケント大会で優勝後、先月の龍谷大学における強化合宿にも参加し、万全な体制で臨む詩について「得意の袖つり込み腰以外の技の習得に励んでいたので、それが見られれば。相4つの相手は右手を絞ってくる傾向があるので、どう対処するかも見ていきたい」とテーマを述べた。

強化合宿では大阪産業大柔道部監督の内村直也氏(51)を招聘し、背負い投げの技術指導を仰いだが、これについても詩は積極的に取り組む姿勢が見られたということで「さらなる武器になると思う」と期待を寄せた。

また「新井はGSタシケントで優勝したが、立ち技から寝技という精度が若干甘かったので、どう修正されているか。渡名喜は昨年2月のGSデュッセルドルフ決勝で敗れている(シリヌ)ブクリが出場するので、前回の反省を生かせているか」とそれぞれの課題を語った。

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