田中将大 最多の106球を投げ2勝目も「特別良かった球種はなかった」

試合後、ファンの声援に応える楽天・田中将

楽天・田中将大投手(32)が1日のロッテ戦(楽天生命)で6回を投げ5安打、無失点投球。3―0の勝利に貢献し、2勝目(1敗)を挙げた。チームは3分けを挟んで4連勝となった。

試合後、田中将はお立ち台で「常に走者を背負った状況で、見ている皆さんにもストレスのかかるイニングが多かった。その中で無失点で切り抜けられたのでよかった」と、4回以外は全て走者を置いての投球だった106球を振り返った。

得点圏に走者を置いた2回、3回、5回のピンチでは特に出力を上げたストレート勝負が目立ったが、田中将は「前回までの登板に比べたらよかったと思う。打者の反応を見ながら投球していった感じですかね。登板間の調整の中で、ある程度手ごたえみたいなものは感じていたので、それをうまく出せてよかった」と語った。

それでも右腕はこの日の投球全体について「特別よかったという球種はなかったです。スプリットもきつかった、スライダーも自分で思うように操れていなかった」と満足度は低め。「僕自身、まだ(相手)打者のことは知らないことが多いので、その辺は(太田)光のことを頼りにしていますし、基本そこは任せながらというところはある」と、女房役の力も借りながらの〝途上〟の状態だとした。

楽天復帰3戦目で最多の106球。これに田中将は「よかったですよ。でも同じ球数でもっと効率よく投げられればいいと思いますけど、このあいだみたいな試合(6回68球1失点)もあれば今日みたいな試合もある。それが野球だと思う」と語った。

その上で「そういう中でも切れずに、球数がかさみながらも粘りながら形にできたということがよかった。3登板が終わって各登板の内容が違って、いろいろなものが経験できたことが自分にとっては大きかった」と、1試合ごとに確実な上積みと収穫が実感できた3登板の意味を振り返っていた。

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