2日のノア東京・後楽園ホール大会でGHCナショナル王者・杉浦貴(50)と井上雅央(51)のシングルマッチが行われ、杉浦が王者の貫禄で勝利。だが試合後に〝悪魔仮面〟ケンドー・カシンが敗者の井上に挑戦を表明するという謎展開となった。
緊急事態宣言の発令にともない、急きょ無観客でのテレビマッチとなった大会は、今年1月4日の新春興行に続いて、選手の入場曲が流れて初めてカードが分かるサプライズ方式が採用。また通常観客席がある北側には入場ゲートとともに、各スポンサーが表示されるLEDパネルが設置されるなど、配信マッチならではの工夫が随所にちりばめられた。
まず場内にカシンのテーマが流れて入場はしてきたものの、そのまま実況席に腰を据える。その後、井上、杉浦が入場しゴングが打ち鳴らされたが、勝手に解説を始めたカシンがタックルの回数を井上に指示するなどやりたい放題。試合はタックル合戦で何度も井上を走らせて虫の息にした杉浦が、スクールボーイで丸め込んで勝利した。
ここでカシンがエプロンに上がり「杉浦、いや貴。ここで挑戦を表明するよ」とマイクアピール。誰もがナショナル王座への挑戦表明かと思ったが「明日の配信大会で俺と井上のシングルマッチだ」となぜか敗れた井上との対戦を要求する。これには杉浦も「俺じゃないんかい!」と思わず突っ込んだが、当のカシンはそのまま退場してしまった。
バックステージで杉浦はカシンのマイクについて「なんで試合ないのにコスチューム着てんの?」とまずは苦笑いしつつ「負けたやつに挑戦を表明するのも斬新。ま、楽しんでくれればいいんじゃない?」と語り控室に消えた。