中日・与田監督 満弾プロ1号の根尾に「全ての部分で京田に勝て」 3番構想改めて語る

中日・根尾

中日は4日のDeNA戦(バンテリン)に8ー4で快勝し、4位に浮上した。

ヒーローは「8番・左翼」で先発出場し、1点リードの3回にプロ第1号となる満塁本塁打を放った根尾昂内野手(21)だ。値千金の一撃に与田剛監督(55)は「とどめを刺すような満塁ホームランで見事でした。思い切りはずっと良かったし、一軍でなかなか速いボールに対応できないというのが一つの課題だったが、日々それを克服しようと練習しているのでそれがいい形になったのでは」と目を細める。

プロ3年目、通算105打席目での第1号。試合前まで打率1割7分1厘と苦しんでいた根尾を粘り強く起用した結果とも言えるが、指揮官は「昨日の高松もそうだし、外したりすることもあるけど、使わせようと思う姿勢も彼らがつくっていること。それに対して我々が我慢することで選手は成長する。うまくいかなくても一軍の試合に出ることは大事なことで、どんどんというのは難しいが、他の選手と競争させながらやっていきたい」と力説する。

ついに3年目にして根尾は覚醒の手応えをつかみ始めているが、2018年のドラフトで4球団競合の末、当たりくじを自身の手で引いた与田監督はさらなる飛躍を期待。「僕は彼にはずっと小言を言い続けている。キャンプのときも遊撃のレギュラーを獲りたいなら、すべての部分で京田に勝てと。他のメンバーに練習量を含めて勝てと。それをチーム内に示さないといけない。まだ若い根尾だけど、いろんな意味で注目されているし、それを覆していく力というのは自分でつくらないといけない」と厳しいエールを送る。

その上で、チームの次代を根尾が担っていけるかについて「もちろん。それは根尾が3番、石川(昂)が4番というプランを持ってドラフトに臨んだわけだから。そういう構想、将来のビジョンを持っているし、そこに向けて今、私ができることはしっかりと準備させていく、つないでいく立場ですから(次期監督に)渡していきたい」と打ち明けた。

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