【東京五輪】カナダ体操代表がコロナ理由に予選出場辞退

大国カナダ体操代表の予選辞退で東京五輪は大打撃必至

カナダの体操代表チームが新型コロナ禍を理由に東京五輪予選への出場を断念して大きな波紋を呼んでいる。

カナダ代表は、6月4日から13日までブラジル・リオデジャネイロで開催される東京五輪最終予選を兼ねた南北アメリカ大陸選手権に選手を派遣しないことを決定した。

カナダ紙「グローブアンドメール」は「体操カナダは新型コロナの懸念があるため、チームを東京五輪のラストチャンスである予選に送ることをやめた。この大会は男子体操、女子体操及び新体操で東京五輪に出場するための最後のチャンスだった」と報道。ブラジルで新型コロナ禍が深刻化している状況を考慮して、東京五輪の出場権獲得を断念することになった。

カナダ体操代表の最高責任者であるイアン・モス氏は「カナダにはあらゆる国際大会で採用される非常に詳細なリスク評価プロトコルがあります。今回の大会では、すべての旅行者の健康と安全に対するリスクが高すぎて、競技を検討できないと判断した」と五輪への出場を断念する苦渋の決断に至った理由を説明した。

そのうえで「このパンデミックの環境では、国際的な大会に出場する際には、さらなる懸念を考慮する必要がある」と指摘。今後他の競技も含めて辞退の流れが加速する可能性を示唆した。

日本でも新型コロナの変異株が猛威を振るい、感染の深刻化は極めて危険な状況に陥っている。国際オリンピック委員会(IOC)や大会組織委員会は国民の生命の危険を顧みず五輪の強行開催へ暴走を続けているが、大国カナダの決断が今後大きな潮流となるかもしれない。

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