【パラ陸上】テスト大会が開幕 選手らが胸中吐露「生活もかかっている」「遊びではない」

国立競技場

約3か月後に迫った東京パラリンピックを前に、陸上のテストイベントが11日、本番会場の国立競技場で行われた。

無観客での開催にもかかわらず、多くの選手が好パフォーマンスを見せているが、世間では新型コロナウイルス禍を理由に、再延期や中止を求める意見が相次いでいる。さらに、日本国民とは別に確保されたワクチンをアスリートへ優先的に接種する方針を示している件について、一部からは「上級国民だ」などの意見が聞かれている。

そんな中、2016年リオデジャネイロパラリンピック400メートル(T47)銅メダルの辻沙絵(26=日体大教)は「いろんな方々がいるので、いろんな意見があるのは当たり前。選手としては、大会を開催する、しないっていうのはコントロールできない」と話した上で「私自身も人生をかけて取り組んでいる。生活もかかっているし、遊びではないってことだけは理解してほしい」と訴えた。

19年世界選手権男子400&1500メートル(T52)金メダルの佐藤友祈(31=モリサワ)は「言葉は悪いかもしれないが、できないところばかりに目を向けているんじゃないよと。別に、開催する、しないは選手が決められることではない。モチベーションを下げている時間はない。しっかり(準備を)進めていくのみ」と言い切った。

© 株式会社東京スポーツ新聞社