ドーピング疑惑の競泳・孫楊 海外から「恥知らず」批判も中国では東京五輪に必要論 

孫楊(ロイター)

中国・競泳界の〝暴れん坊〟孫楊(中国)に対する東京五輪出場の特別措置が海外から「恥知らず」と批判を浴びるなか、新浪体育はコラムで〝東京五輪孫楊必要論〟を説いた。

一連のドーピング疑惑でスポーツ仲裁裁判所(CAS)から一度は8年の資格停止処分が下ったが、裁定者の一人に人種差別傾向があったとして奇跡的に覆った孫。出場を噂されていた東京五輪選考会となる中国選手権(8日まで)は欠場。しかし、中国水泳協会(CSA)は突如、2019年世界選手権金メダリストに五輪出場資格を与えると発表。孫は24日から開かれる新たなCAS聴聞会で〝無罪〟となれば、予選免除で東京五輪出場が可能になった。これには海外から「恥知らず」と猛批判が相次いだ。

この声に対し、新浪体育は10日のコラムで、「五輪資格については世界から批判を浴びたが、もし無罪となったら、孫楊が出場できない理由はあるのか」と反論。中国選手権の結果を考えると、競泳男子陣の十分ではないことを示し「まだ孫が必要だ」と説いた。知人らによると孫は引退は考えておらず、練習を継続中。メンタルも安定しているという。

中国国内でも賛否の声がある孫問題。この記事に対しては、中国読者から「孫楊が中国の水泳チームの誇りなのか、恥なのかを最初に理解する必要がある」とごもっともなコメントが寄せられていた。

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