体操の五輪個人総合2連覇・内村航平(32=ジャイカル)が14日、NHK杯(15日開幕、長野・ビッグハット)の公式練習を行い、東京五輪への率直な気持ちを改めて口にした。
内村は昨年秋、国際交流大会の閉幕セレモニーで「〝できない〟ではなく、〝どうやったらできるか?〟を考え、どうにかできるように考えを変えてほしい」とメッセージを送って注目を浴びたが、あれから半年が経過して心境が変化したという。
開催是非を問われた内村は「もう僕の中で考えないようにしていますね。五輪を目指す立場とて(五輪が)あるかないかはかなり大事ですが、僕は好きで体操を始めてここまでやってきた。まず体操選手として、目の前の試合、練習を全力でやること。考えた先にたどり着きました」と話した。
達観した背景には2つの理由がある。まず一つが「まだ僕は東京五輪の代表ではないので、あるかないかを議論する立場でもない」ということ。2つ目は「選手で決められることじゃないので、そこを議論しても、僕ら選手には変える力がない」という現実だった。
それを踏まえ、内村は「まずは目の前の練習、試合」とした上で「それを仕事としてやっている。議論しているヒマがあったら練習。そういう考え方になりました」と語った。