ビンクロパーク 「つながり」生む公園に 上越市在住の丸山さん夫妻 約2000坪の土地整備

 植物を使った雑貨やコーヒーの販売などを行う「VINCULO.FLOWER(ビンクロフラワー)」店主の丸山拓也さん(36)、ひろみさん(35)夫妻は15、16の両日、整備を進めてきた上越市岩木の公園で、お披露目イベント「写真と花と珈琲と」を開いた。訪れた家族連れらは木々に囲まれた公園で思い思いに過ごした。

 公園の名は「ビンクロパーク」。住宅街の奥の高台にあり、米山や関田山脈、妙高連山を望める。

 上越市出身の拓也さんは、これまで関東や新潟市で美容師や料理人として働いていたが昨年帰郷。上越に住む人が自信を持てるような新しい拠点をつくろうと、約2000坪(6600平方メートル)の土地を購入、豊かな自然を楽しみ、誰もが利用できる公園を造ろうと決意した。

ビンクロパークの整備を進める丸山さん夫妻

 かつて自身の背丈を超えるほどの草が茂る土地を、家族や趣旨に賛同した仲間らと協力し整備を進めた。周囲に自生する木でベンチやいすを作ったり、枝を組み合わせて「アート作品」(ひろみさん)に見立てたフェンスを設置したり。公園の周囲には園のシンボルであるサボテンの他、オリーブやユーカリの木々を植えた。

 イベントはハンドメード作家や子ども服販売のブース、キッチンカーが並んだ。またイラストレーター、スワサカエさん(29)がライブペイントを披露した。手刺しゅうのアクセサリーを制作する「HINASUKE」の肥野佳奈さん(33)は「みんなでつくる公園、というところが魅力」と夫妻の活動に賛同。友人家族と訪れた同市下門前の30代女性は「伸び伸び外遊びできる場所ができてうれしい」と話した。

植物の雑貨や飲食のブースが並ぶ園内
ライブイベントを行うスワサカエさん(右)

 拓也さんは今後、遊具の設置やウエディングパーティーの舞台作りなども計画。「この公園に〝完成〟はない。ゴールを決めず、いろんな人が携わって変わっていく過程を楽しみたい」と展望する。

 ビンクロはスペイン語で「絆」を意味する言葉。「元気になれる空間づくりを提供したい。お客さん同士がつながって、趣味やプライベートをより良くするきっかけになれたらいい」と思いを語った。

 公園の場所や整備の様子はインスタグラム「vinculo.park」で紹介している。

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