上越野菜普及へ 上越丸えんぴつなす、種を販売 上越市の農業者と「ヒラタのタネ」

 上越市の伝統野菜「上越丸えんぴつなす」を普及しようと、種子販売会社「ヒラタのタネ」(同市春日新田3)はこのほど、種を発売した。1袋400円(税込み)。JAえちご上越の直売所「あるるん畑」(同市大道福田)で販売している。

 上越丸えんぴつなすは、太い筆のようなずんぐりした形と柔らかく甘いのが特長。市内複数の農場が生産に取り組んでいるが、苗での流通が主で、種はこれまで市販されていなかった。

 種子を育成した久保田喜隆さん(43)は「種を流通させることで、品種が地域、さらに県内外で認められればうれしい」と話す。ヒラタのタネの平田健太郎社長は「上越野菜の種子は、ひとくちまくわや高田シロウリはじめ5種を販売しているが、食べた人が種子を購入することもある。今回もニーズはあるはず」と一定の需要を見込む。

上越丸えんぴつなすの種子を育成した久保田さん(左)とヒラタのタネの平田社長

 種まき後30~40日で畑に移植し、移植後45日程度で収穫できるようになる。栽培方法は「一般的なナス栽培と変わらない。肥料は20%程度多めにするのが良い」(久保田さん)という。

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