コロナ療養中の大規模地震を想定 神奈川・伊勢原市など合同図上訓練

地図上に被害状況を記すなど的確な状況把握に努めた震災対応の図上訓練=伊勢原市役所

 首都直下地震や南海トラフ地震に備え、神奈川県伊勢原市と県、県警、陸上自衛隊は18日、同市役所で合同図上訓練を行った。コロナ下で震災が発生したことを想定。計約120人が参加し、療養中の患者の避難や収容、被害情報の収集・共有など、いざへの備えを確認した。

 訓練は、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、平塚市沖深さ10キロでマグニチュード(M)7.0の地震が発生、伊勢原市で震度7を観測したとの想定で行われた。

 市庁舎に被害がないことを確認した上で、災害対策本部を設置。市幹部のほか、県湘南地域県政総合センター、伊勢原署、陸自の関係者が参集し、市内各地の被害状況を収集した。家屋やインフラ被害などの状況を地図に書き込んだり、模造紙で一覧表示したりして的確な把握に努めた。

 コロナ下を意識した動きも確認した。自宅療養中の患者は倒壊を免れた病院やホテルに収容し、集団接種会場を遺体安置場所とするなど、臨機応変な対応に知恵を絞った。

 市の大山剛危機管理担当部長は「コロナ下で災害が発生した場合は、さまざまな想定が必要になる。市民の安全を確保するため、関係機関と連携して取り組んでいく」と述べた。

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