【全米プロ】松山 1オーバー・41位発進「もうちょっと状態を上げたい」

2番ホールでティーショットを放つ松山(ロイター=USA TODAY)

【サウスカロライナ州キアワアイランド20日(日本時間21日)発】ゴルフの海外メジャー「全米プロ選手権」初日(キアワアイランド・オーシャンC=パー72)、松山英樹(29=LEXUS)は73のラウンドで1オーバーの41位。5アンダーで首位のコーリー・コナーズ(29=カナダ)とは6打差のスタートとなった。上位での滑り出しとはならなかったが、4月の「マスターズ」を制したことで「落ち着いてできました」と納得の表情を浮かべた。メジャー2連勝に向け、2日目以降巻き返しを図る。

「マスターズ」チャンピオン――。大きな称号を得て、初めてのメジャーでのラウンドはやや出入りの激しい内容となった。

前半の11番パー5で2打目をグリーン手前まで運び、バーディーが先行したものの、直後の12番パー4では3パットのボギー。その後も18番ボギー、2番バーディーと一進一退を繰り返した。

そして迎えた3番パー4では2打目をグリーン右サイドのラフに外した。打ち上げの3打目のアプローチはグリーンに届かず、傾斜に戻されて再びラフへ。4打目でグリーンには乗せたものの、3メートルを決め切れず、痛恨のダブルボギーを叩いた。終盤の7番パー5でグリーン左手前のバンカーからの3打目を1メートルに寄せて、バーディーとしたものの、初日はオーバーパーでのフィニッシュとなった。

3バーディー、2ボギー、1ダブルボギーという内容とは対照的に松山の胸の内は穏やかだ。「マスターズ」覇者として初めてのメジャーでのラウンドを終え「今までは(メジャーで)勝ったことがなかったので気持ちが入り過ぎていた部分があると思うんですけど、今日は落ち着いてできました」。

同組の前回覇者、コリン・モリカワ(24=米国)が2アンダーの8位と好スタートを切るのを横目に、焦ることなく自分のプレーに徹した。

「マスターズ」後に帰国。日本ではほとんどクラブを握らなかった。ツアー出場は先週の「AT&Tバイロン・ネルソン」が1か月ぶり。まだ万全とは言えない状態だ。

それでも「うまくいかないことに対して『マスターズ』の前のように、もう少しゴルフを良くしたい、良くしたいという気持ちになってきています」と気持ちは前に向いている。

「いいショットではなくても、フェアウエーに行ったり、グリーンを捉えられたりしてるんですけど、自信持って打てていないのが一番引っ掛かっているところなんで、もうちょっと状態を上げたいなと思います」。首位とは6打差。心の平穏は保ったまま、ここから急ピッチで王者のゴルフを仕上げていく。

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