透析医療の医師助勤継続 上越地域医療構想調整会議分科会 新潟労災病院 4年後めど体制整備

 上越地域における地域医療体制を協議する「上越地域医療構想調整会議」の人工腎臓透析医療分科会が8日、上越市春日山町3の上越保健所で開かれた。

 本年度第1回となる分科会は、上越地域3市で人工透析を行っている医療機関の院長や患者代表、医師会や行政機関の医療福祉担当者が出席し、透析医療の現状と今後の体制などについて協議した。

各会場をオンラインでつなぎ、上越地域の透析医療における現状と課題について協議した

 上越地域では現在、新潟労災病院をはじめ6施設で透析医療を実施。患者数は近年漸増傾向にあり、透析に用いるコンソール1台当たりの患者数は県平均を上回っている。新潟労災病院は昨年度から、新潟大と上越総合病院の支援を得て透析医療を継続している現状があり、透析専門医の安定確保が課題となっている。

 非公開で行われた意見交換について、上越、糸魚川両保健所を兼務する山﨑理所長は「透析ベッドが足りていない現状、高齢化や降雪などの影響により通院が難しい人への対応、透析に入る患者を減らすための啓発の必要性など、当面すぐに取り組むべき課題が挙げられた」と話した。

 今後の方向性として新潟労災病院は新潟大、上越総合病院の医師の助勤体制を継続。中長期的には透析医療施設の設備や医師の拡充を図り、令和4年度をめどに新潟労災病院の透析患者の受け入れ体制を整備するとした。

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