【新型コロナ】都会議「医療提供不可能になる危機」 8月18日の予測値1万人突破

 都内の新型コロナウイルスの感染状況、医療提供体制などを評価する都のモニタリング会議の定例会が5日開催された。出席した専門家は「これまでに経験したことのない感染爆発」であり、このまま拡大が続けば、8月18日の新規感染者数が「10919人」になると予測を示し「このままなら適切な医療提供が不可能になる」と述べ、この危機感を共有することが必要と訴えた。

「都民1000人に1人が毎日感染する事態に」

 会議ではまず、4日までの感染状況の報告が国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長からなされた。それによると、直近の週平均の感染者増加率が前週よりもさらに上昇し179.8%となり、このままの増加率なら8月11日には「6129人」、8月18日には「10919人」になるという。大曲氏は「このままのペースなら医療の適切な提供が不可能になる危機的な状況だ。(18日の予測値は)都民の1000人に1人が毎日感染することになる。この危機感を共有する必要がある」とし、医療提供体制を緊急時の体制へ移行する必要性を訴えた。

入院・療養先調整中の陽性者、さらに爆発的に増え30000人に迫る

 医療提供体制について報告した東京都医師会副会長の猪口正孝医師(全日本病院協会常任理事)は、4日までに入院先・療養先を調整中の陽性者がさらに爆発的に増え、29703人になっていると公表。さらに、国と都の基準では「重症者」でないが、それに準じ高濃度の酸素吸入が必要な患者、もうすぐ重症者となる可能性の高い患者が527人にのぼっていると報告した。

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