昨年大きく上回る 上越地域の熱中症救急搬送状況 暑さ到来早く6月から

 県内は、熱中症とみられる症状で救急搬送される人が8月1日現在、前年の3倍近くにまで増えており、県や消防、気象台など関係機関が注意喚起を続けている。

 上越地域ではいずれも速報値で、上越地域消防局管内では7月31日現在で32人(上越市26人、妙高市6人、昨年21人)、糸魚川市消防本部管内では8月2日現在で24人(昨年4人)と、すでに前年同期を大きく上回っている。

 上越地域消防局予防課によると、昨年は暑くなるのが遅く、熱中症の搬送は8月からだったが、今年は6月から出始めたという。熱中症について屋内、特に住居での発症が多く、適宜水分の補給やエアコンの適切使用を推奨。喉の渇きを感じづらい高齢者などは、定期的に水分を取ることを勧める他、湿度が高いと気温が低くても熱中症になりやすいため、注意を払うよう呼び掛ける。

 環境省、気象庁が発表している「熱中症警戒アラート」は気温、湿度、日射量などから推定する熱中症予防の指数、暑さ指数(WBGT)を明示。危険とされる31以上では熱中症の危険が極めて高いとして、外出はなるべく避け、対策などを講じた場合以外は激しい運動をしないよう呼び掛けている。

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