パイレーツがポランコをリリース 筒香嘉智の出場機会にも影響か

日本時間8月29日、パイレーツは2014年のメジャーデビュー以来8年間、チーム一筋でプレーしてきた生え抜きの外野手、グレゴリー・ポランコをリリースしたことを発表した。パイレーツからリリースされたことにより、他球団はメジャー最低保証年俸の日割り分を支払うだけでポランコと契約することが可能になる。ポストシーズン進出を狙える状況ではないパイレーツは、契約最終年となったポランコをリリースしてロースターの枠を空け、来季に向けた若手選手のテストを進めたいと考えているようだ。

現在29歳のポランコは2009年3月にパイレーツと契約し、2014年6月にメジャーデビュー。メジャー3年目の2016年に打率.258、22本塁打、86打点、17盗塁、OPS.786をマークするなど、着実に成長を遂げ、2016年4月には5年3500万ドル+オプション2年でパイレーツとの契約を延長した。

ところが、2019年に打率.254、23本塁打、81打点、12盗塁、OPS.839をマークしたのをピークに成績が急降下。故障の影響で2019年は42試合しか出場できず、短縮シーズンとなった昨季は60試合中50試合に出場したものの、自己ワーストの打率.153に終わった。

5年契約のラストイヤーとなる今季は107試合に出場して打率.208、11本塁打、36打点、14盗塁、OPS.637と不振から抜け出せず、来季のオプション(年俸1250万ドル)行使は絶望的な状況に。パイレーツは5年契約の満了を待たずにポランコをリリースすることを決めた。

日本時間8月28日のカージナルス戦で筒香嘉智がメジャー移籍後初めてライトの守備に就いたように、正右翼手ポランコの退団は若手選手の起用法のみならず、筒香の出場機会にも影響を与える可能性がある。レギュラーの1枠が空いたため、パイレーツはこの1枠をフルに活用し、来季以降に向けて戦力の見極めを進めていくことになりそうだ。

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