需要落ち込む高級食材、ランチで堪能 藤沢のそば店が「伊勢海老天せいろ」

江の島沖で取れたイセエビを使いランチを始めた「仁や」店主の桑原さん=藤沢市

 新型コロナウイルスによる緊急事態宣言で飲食店の営業時間短縮などが続く中、需要が落ち込む高級食材を消費者に届けようと、藤沢市朝日町のそば店「仁や」がこのほど、江の島沖で取れたイセエビを使ったランチメニューを始めた。

 店主の桑原仁さんはかねて、江の島沖の漁場で取れる地魚を同市の片瀬漁港から仕入れている。

 なじみの業者から、首都圏の飲食店を中心にイセエビなど高級食材の納入先が減っているとの相談を受けた。コロナ禍前に比べ比較的安い値段で入手できることから、8月に入りイセエビ30匹を仕入れることにしたという。

 新たなメニュー「伊勢海老天せいろ」は、イセエビの天ぷらとみそ汁、せいろそばのセットで、8月下旬から販売を開始。価格は2千円と他のランチメニューに比べやや高めだが、普段はなかなか手の届かない江の島沖の高級食材が身近な店で食べられることから、1日3~5食程度の注文があり評判は上々という。

© 株式会社神奈川新聞社