マリナーズがサービス監督、ディポートGMとの契約延長を発表

日本時間9月2日、マリナーズはスコット・サービス監督、ジェリー・ディポートGMと複数年の契約延長に合意したことを発表した(契約条件の詳細は非公開)。両者とも今季限りで契約満了となる予定だったが、再建期の終わりを迎え、勝負モードへと移行しつつあるチームの舵取りを来季以降も任された形だ。また、ディポートがGMから編成本部長に昇格することも併せて発表されており、マリナーズでは球団史上初となる編成本部長が誕生した。

ディポートは2015年7月にエンゼルスのGMを辞任したあと、同年9月にマリナーズのGMに就任。その翌月、ディポートはエンゼルス時代に自身の補佐を務めていたサービスをロイド・マクレンドンに代わる新監督に任命した。両者とも2018年7月に3年間の契約延長を手にしており、今回がマリナーズとの3度目の契約となる。

サービスが率いるマリナーズは今季ここまで71勝62敗を記録し、ワイルドカード圏内まで3.5ゲーム差の位置につけている。また、先日「MLBパイプライン」が発表したファームシステム・ランキングでは30球団中2位にランクイン。ディポートはマリナーズのGMに就任してからの6シーズンでマイナー組織を立て直し、ポストシーズン進出を狙えるところまでチーム再建を進めてきたのだ。来季からは本格的に勝負モードに突入することが予想されるが、マリナーズはその舵取りをサービスとディポートの2人に託すことを決めた。

ディポートは今年1月に「今季はポストシーズン争いをすることが成功のバロメーターとなる。8月や9月に意味のある試合をしたい」と話していたが、その通りのチーム状況となっている。守護神ケンドール・グレイブマンを同地区ライバルのアストロズへ放出したトレードでチーム内から不満が噴出するというハプニングこそあったものの、2015年オフから始まった長期的なチーム作りはディポートのプラン通りに進んでいるというわけだ。

今回の複数年契約は、サービスとディポートの両者にとって、マリナーズのチーム再建の集大成となるに違いない。球団史上初のワールドシリーズ進出、そしてワールドシリーズ制覇という目標が達成されれば、この2人はさらなる長期政権を築くことになるかもしれない。

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