海老名のむかしばなしをもう一度 既刊シリーズを値下げ

値下げして販売中の「海老名むかしばなし」

 神奈川県海老名市は、1984年~2004年に刊行した「えびな伝承文化叢書(そうしょ) 海老名むかしばなし」(A5判)の第2集から第9集の価格を引き下げ、1冊300円で販売している。「市制50周年を機に、海老名の歴史に親しんでもらいたい」としている。

 同シリーズは、1978年から2002年にかけて、「広報えびな」に市内の郷土史家らが寄稿したもの。市内の伝説、実話、習俗、市民の体験談などを収録。第1集は売り切れており、今回の値下げ販売は第2~9集のみとなる。

 第1集は1981年の市制10周年に合わせて発行された。当時の人口8万人余の大半が宅地開発で市外から転入した人で、新たな市民に読んでもらい、海老名に親しみを持ってもらおうとしたことが「まえがき」に記されている。

 「伝説」の中には、同市大谷地区の小字名「真鯨(まくじら)」について書かれたものもある。相模国分寺ができた奈良時代のころ、現在は水田が広がる「海老名耕地」の辺りに海につながった長池と呼ばれる池があり、そこにクジラが迷い込んできた、という言い伝えが紹介されている。

 市が運営する海老名駅東口の「えび~にゃハウス」で販売。問い合わせは、市シティプロモーション課電話046(235)4574。

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