〈動画あり〉晴れやかに花道 3期12年村山市政に幕 確かな足跡 新市長へ 上越市

 上越市の村山秀幸市長(73)が8日、任期満了をもって退任した。平成21年11月に市長に就任し、14市町村合併後の一体感の醸成、行財政改革による財政基盤の安定などを図り、数々の災害では陣頭指揮に当たってきた。3期12年、上越市発展に確かな足跡を残した村山市政が幕を閉じ、新市長にバトンが託される。

 同日は市役所で記者会見、職員への退任のあいさつを行った後、木田庁舎1階の市民ホールで花束を受け取り、庁舎を後にした。

惜しみない拍手に包まれながら、晴れやかな表情で花束を受け取る村山市長

 見送りには大勢の職員が集まり、「村山市長 12年間ありがとうございました これからもお元気で!」と記された横断幕が掲げられた。盛大な拍手の中、村山市長は晴れやかな表情で職員らに応え、感謝を伝えていた。

職員へ感謝の言葉「言い尽くせない」 

 職員に向けた退任のあいさつは議場で行い、課長級以上の職員ら約100人が参集。他の職員には館内放送などを通じて伝えた。

市職員に向け退任のあいさつをする村山市長

 村山市長は、旧知の仲の知人や県職員時代の先輩とのエピソードを紹介した上で、「私は支えられ、育ててもらったんだと強く思う瞬間だった」と述懐した。

 また、ハーバード大が70年余にわたって「人は何が幸せか」を研究して出した結論「同じ志をもつコミュニティで頼り頼られ生きること」を引き合いに、「その意味で、私は本当に幸せだったと思う」とかみしめた。

 最後に「健康に留意され、ご家族円満に、市井の幸せのためにさらなるご活躍をされますことを。言い尽くせませんが、皆さんに対する感謝の気持ちを表し、退任のあいさつとさせていただきます。12年間、本当にありがとう」と呼び掛けると、職員たちは大きな拍手を送った。

中川新市長 9日に就任

 先月の上越市長選挙で初当選した中川幹太氏(46)が9日、新市長に就任する。市長として初登庁となる同日は午前10時40分に議場で市職員への訓示を行った後、4階会議室で記者会見に臨む。

© 株式会社上越タイムス社