地域伝統の投網漁学ぶ サケの捕獲体験 潮陵中

 上越市立潮陵中(山田稔校長、生徒31人)は12日、桑取川の河口でサケの捕獲体験を行った。生徒は川に入り、何度も投網を投げて地域の伝統漁法を体験した。

 捕獲体験は桑取川漁業協同組合(平井民夫代表理事組合長)の協力で平成7年から続く恒例行事。投網漁は同組合でも10人しか許可を持っておらず、授業で行うのは同校のみという貴重な体験となっている。谷浜小時代にはサケの稚魚の放流体験を行っている。生徒は委員会別の班をつくり、投網を練習し、目標の捕獲数を決めて本番に臨んだ。

 平井組合長は「サケは4、5年で(生まれた川に)帰るので、みんなが小学生時代に放流したサケも交ざっていると思う。サケを通して自然の大切さを学んでほしい」とあいさつ。この日は水が澄み、水量が少ないため、川を遡上(そじょう)するサケが少なく、漁獲は1匹のみに終わった。それでも生徒たちは場所を変えながら懸命に投網を投げていた。

サケを目がけて投網を投げる生徒

 1年の田中康平君は「投網は水を含むと練習の時より重くて投げにくかったけど、楽しかった。来年はサケを捕りたい」と話した。同校はサケの加工体験も行っている。例年は薫製を作っているが、今年は初めてフレーク作りに挑戦するという。

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