フリーマンは6年2億ドルを希望か ブレーブス側と大きな乖離

ブレーブスと再契約することを有力視されているフレディ・フリーマンだが、ブレーブスとのあいだには金額面で大きな乖離があるようだ。「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者によると、フリーマンは6年2億ドル規模の契約を求めているものの、ブレーブスから提示された条件は5年1億3500万ドルだったという(どの時期に出されたオファーかは不明)。今年9月には両者のあいだに「ギャップ」があることが報じられていたが、単純計算で6500万ドルもの乖離が存在していることになる。

フリーマンとブレーブスの再契約を議論する際に、よく比較対象に挙げられるのがポール・ゴールドシュミット(カージナルス)の5年1億3000万ドルの契約だ。ゴールドシュミットは2018年12月にダイヤモンドバックスからカージナルスへトレードされ、カージナルスで公式戦デビューする前に契約延長。ブレーブスはこのゴールドシュミットの契約をベースとし、5年1億3500万ドルというオファーを用意したのだろう。

しかし、ダイヤモンドバックスから移籍してきたゴールドシュミットに対し、フリーマンはブレーブス一筋の生え抜き選手である。また、2020年には短縮シーズンではあるものの、ナ・リーグMVPに輝き、今季はブレーブスを26年ぶりのワールドシリーズ制覇に導いた。5年1億3500万ドルはワールドシリーズよりも前に出されたオファーだと思われるが、フリーマンのキャリアに様々な勲章が加わった今となっては割安感が否めない。

ブレーブスの今季の年俸総額は1億4500万ドルほどであり、これは2007年にリバティ・メディア社がブレーブスを買収して以降では最高額。決して裕福な球団ではないため、6年2億ドル(年平均3300万ドル以上)というフリーマンの希望には応えられないかもしれない。特に一塁手は打てなくなると急激に価値が下がるため、いくら好選手とはいえ、すでに32歳のフリーマンと長期の大型契約を結ぶことには大きなリスクが伴う。

相思相愛ではあるものの、ブレーブスにはフリーマンが希望するほどの大型契約をオファーする余裕がないのが実情。フリーマンがいわゆる「ホームタウン・ディスカウント」を受け入れて希望条件を引き下げなければ、26年ぶりのワールドシリーズ制覇を置き土産としてブレーブスを去ることになるかもしれない。

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