愛川町立半原小学校(同町半原)の旧校舎を活用した「懐かしの学び舎(や)」で、同校の6年生40人が地域のお年寄りから戦争中の暮らしなどについて体験談を聞く社会科の授業が行われた。
懐かしの学び舎は、同校に残る1926年建設の県内最古の木造校舎に、各地から取り寄せた古い木製の机やいす、オルガンなどを配置し、「昭和の雰囲気」を再現した教室。授業は11月29日、いずれも半原地区に住む同校卒業生の笹生竹治さん(87)と小島和三郎さん(90)の2人を講師に招いて実施した。
児童が戦争中の食事や学校の様子について質問すると、講師の2人は「食べる物がとても少なく、サツマイモのつるやニンジンの葉っぱなども食べた」「校庭も畑にして、ジャガイモやサツマイモ、大豆などを作った。遊ぶ場所がなくなってみじめに感じた」などと説明した。
戦争の訓練についての質問には「5年になると男子は木刀、女子は竹やりでわら人形を突く訓練があった。今思えば、相手は鉄砲で向かってくるわけだから、とても勝てるわけがありません」と話し、子どもたちは真剣な表情で聞いていた。