「川崎市長への手紙」過去最多に コロナにまつわる要望多く、1.6倍

川崎市役所

 川崎市は、市民からの市政への要望を手紙やメールで受け付ける「市長への手紙」の2020年度の件数が、前年度の6割増となる4953件に上ったと発表した。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う声が全体を押し上げ、1972年の制度開始以来、最多の相談件数となった。

 最も多かった内容は、登園自粛や復職期限延長の要望などの「保育園・幼稚園」で459件。次いで外出自粛についての要望などの「危機管理」(456件)、学校での新型コロナ対策や休校への要望といった「学校教育」(414件)と続いた。

 市都市政策部企画調整課の担当者は「9割超の声に対応し、施策に反映したり参考にしたりした」とする。例えば「コロナ禍の中学校の夏場は涼しく過ごせるよう体操着登校を許可してほしい」との要望を受け、状況に応じて体操着やジャージーで過ごせるようにした。

 市長への手紙は、21年度についても10月末までで1500件に上り、例年より多い状態が続いている。

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