【新型コロナ】基地の街ヨコスカ「どぶ板通り」 米軍関係者の姿消える

パトロールを除き米軍関係者の姿が消えた繁華街「どぶ板通り」=13日午後8時20分ごろ、横須賀市本町

 新型コロナウイルス感染者が急増している在日米海軍横須賀基地(横須賀市)の外出制限強化─。地元繁華街「どぶ板通り」など周辺の飲食店は夜間、基地関係者の姿が消え、日本人客もまばら。県内では新規感染者数が4カ月ぶりに千人を超えるなど感染が拡大しており、「どぶ板通り」の苦境もしばらく続きそうだ。

 同基地は14日、7日以降、新たに239人の新規感染者を確認したと発表。一度の発表としては2週連続で過去最多を更新し、先週から69人増加した。

 日本政府の要請もあり、同基地は10日夕、不要不急の外出を認めない外出制限を開始した。基地の外での外食も認めず、テークアウトのみに限定し、バー、カラオケ店の利用は禁止している。違反した場合は罰則もある。午後10時から午前6時までは外出禁止だ。

 普段は基地関係者でにぎわう基地近くの大型ショッピングセンターのレストランやフードコートには日本人客しかいない。同市本町の「どぶ板通り」では迷彩服姿の米兵が数人のグループで見回る。一時閉店中の飲食店も目立ち、営業中の店も広い店内に日本人客が数人ばかりだ。

 バーの男性店員は「昨日はテークアウトの2人だけ。電気代がかかるので、午後8時、9時には閉めている」と肩をすくめた。

 どぶ板通り商店街の関係者は「全国的な感染拡大で日本人観光客も減ってしまった。外出制限強化の前は米兵がノーマスクで飲み歩いていた。もっと厳しくできなかったのだろうか」と話していた。

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