昨夏の甲子園3回戦進出の長崎商 青山前主将 大学でソフトボールに転向 将来は長崎で体育教諭に

大学ではソフトボールへ転向し、体育科の教員免許取得を目指す青山前主将(中央)=長崎商高

 日本学生野球協会の本年度優秀選手に選ばれた長崎商高3年の青山隼也前主将が20日、長崎市の同校であった表彰伝達式に臨み、支えてくれたチームへ感謝すると同時に、次のステージへ向けての決意を新たにした。卒業後は福岡大スポーツ科学部に進み、ソフトボールに転向する予定で「将来は体育教諭で長崎に帰ってきたい」と力強く目標を語った。
 長崎商高は昨夏の全国高校野球選手権でチーム69年ぶりとなる全国2勝をマーク。3回戦で神戸国際大付(兵庫)に敗れたが、延長までもつれる熱戦を演じた。背番号3の青山前主将は部員約70人の先頭に立ち、甲子園でも要所で安打を放った。
 優秀選手は全国26大学野球連盟や47都道府県高野連の選手を対象に73人が選ばれた。伝達式で県高野連の山口千樹会長が「一戦一戦、成長していく姿が心に届いた」と記念の盾を授与。青山前主将は「次はソフトで上を目指し、指導者になるために勉学に励む。スポーツを通していろいろなことを伝えられる立派な大人になりたい」と述べた。
 「野球は高校で完全燃焼するつもりでやった」ため、現在は桜が丘小時代以来となるソフトボールを練習中。野球と競技性が似ており、大学卒業後、どちらの指導をしたいのかは未定という。
 3年間を見守った野球部の西口博之監督からも「先生に向いている」と太鼓判を押された18歳は「集団を動かすための力を教わった。自分も(子どもたちに)変われるきっかけを与えられる人間になりたい。私立(大学)でお金もかかるので、しっかり恩返しする」と先を見据えていた。


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