融雪期の安全確保へ 県道西側地域14日~4月下旬 再度の避難指示 糸魚川市来海沢地区

 糸魚川市は10日、昨年3月4日に地滑り災害が発生した来海沢地区の県道西側地域に対し、融雪期における住民の安全確保の観点から、再度の避難指示を発令すると発表した。期間は14日から4月下旬まで。

融雪期の安全確保のため、再度の避難指示が発令される糸魚川市来海沢の県道西側地域(10日)

 市消防本部消防防災課によると、7世帯17人が対象となる。内訳は、昨年10月20日に避難指示が一部解除された5世帯11人と、その後も継続中の2世帯6人。県の観測、調査などを踏まえて決定した。住民説明会などで事前周知している。解除後に戻った3世帯5人は再度、市営住宅などに避難する。

 発令理由として(1)対策・復旧工事が完了しておらず、融雪期に土砂災害が発生する可能性があり、被災・孤立の恐れがある(2)融雪期における気象、地下水位などの観測データに基づく知見・指標が少なく、地滑りなど土砂災害の兆候の予見が難しいを挙げている。

 神喰重信区長は「安全確保のためにはやむを得ない。日中に帰ることができるなど、不便は以前より軽減されている」と受け止め、本格復旧を願った。

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