メジャーリーグ機構がマイナーリーガー削減を提案 ESPNが伝える

「ESPN」のジェフ・パッサン記者が伝えたところによると、メジャーリーグ機構はメジャーリーグ選手会に対する最新の提案のなかで、マイナーリーガーの人数を数百人規模で削減できる権利を求めたようだ。現在、各球団が常時抱えることのできるマイナーリーガーは180人となっているが、これを150人以下に減らすことができるようにすることを求めたという。関係者によると、すぐにマイナーリーガーの人数を削減する予定はないものの、将来的に削減できるようにするためのフレキシビリティを求めているようだ。

マイナーリーグでは近年、すでに大規模な見直しが行われており、2020年12月には球団数を162から120に削減。メジャー30球団がAAA級、AA級、A+級、A級の4階級に1球団ずつマイナーリーグの球団を持つ構造となった。

以前は各球団が抱えることのできるマイナーリーガーの人数に制限はなかったものの、これまでのルール変更のなかで180人という上限が導入された。関係者によると、現在180人以上のマイナーリーガーを抱えているのは5球団(オフシーズンは最大190人まで登録できる)、150人以下は2球団だけだという。

関係者によると、マイナーリーガーの削減はトランザクションに関する28項目の提案の一部であり、他には1人の選手が1シーズンのうちにオプションされる(マイナーに降格する)回数を5回までに制限する案も含まれていたという。

マイナーリーガーは選手会のメンバーではないものの、ドラフトや国際契約制度といった40人枠外の選手に影響する問題も労使交渉の対象となっている。なお、選手会はマイナーリーガー削減の問題についてコメントを控えている。

先日、「ジ・アスレチック」はメジャーリーグ機構が「マイナーリーガーはスプリング・トレーニング期間中、トレーニングの機会という大きな利益を得ているのだから無給であるべきだ」と主張していることを伝えた。労使交渉において一部の選手、特にマイナーリーガーが置き去りにされている感は否めないが、今後の動向に注目したい。

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