月百時間超残業の神奈川県職員、20年度237人 コロナが主因、時間外約5億円

神奈川県庁

 黒岩祐治知事は17日の神奈川県議会本会議で、2020年度に月100時間以上の残業を行った県職員が延べ237人に上ったことを明らかにした。新型コロナウイルス対応に追われたことが主因で、コロナ対応の職員の時間外手当は推計で約5億円とした。

 21年度は昨年11月末時点で、月100時間以上の残業を行った職員は90人と減少傾向だが、今年に入り、新変異株「オミクロン株」の感染急拡大で残業が増加傾向にあるという。

 県は残業時間が月80時間を超える全職員を対象に、産業医による面接指導を実施しているが、20年度の対象者数は19年度の2.8倍に増加。21年度は20年度を上回るペースで推移しており、産業医の体制を強化している。

 知事はコロナ禍の収束が見通せない状況を踏まえ「全庁コロナ・シフトを継続せざるを得ない」とした上で「業務の効率化、デジタル化をこれまで以上に推進し、職員の負担を軽減していく」と述べた。県政会の相原高広氏の代表質問に答えた。

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