メッツの20歳有望株捕手・アルバレス 早期のメジャー昇格に自信

「MLBパイプライン」の球団別プロスペクト・ランキングでメッツ1位(メジャー全体10位)のフランシスコ・アルバレスは現在20歳。まだA+級より上の階級でのプレー経験がなく、プロ入り後の打席数も600に満たず、メジャーデビューの時期は現実的には1年以上先だと思われる。しかし、今季の目標を尋ねられたアルバレスは「メジャーリーグへ行くこと。それが目標だ」とシンプルに返答。「僕が決めることではないけれど、いつ自分の順番が来たとしても準備はできているよ」と自信を見せた。

2018年7月にメッツと契約したアルバレスは昨季、A級とA+級で合計99試合に出場して打率.272、24本塁打、70打点、8盗塁、OPS.942をマーク。強靭な下半身からパワーを生み出し、球界を代表する強打者へと成長することが期待されている。昨年のスプリング・トレーニングでは、実戦形式の打撃練習でジェイコブ・デグロムから逆方向へ本塁打を放ったこともあった。マイナーで捕手と指名打者を兼任しているように、守備力には不安を抱えているものの、最低限の守備力を身につけることができれば、比較対象に挙げられることの多いマイク・ピアッツァのような「強打の捕手」としての活躍が期待できるだろう。

バック・ショウォルター新監督は「彼はいずれメジャーに上がってくるだろう」とコメント。「あの若さで、あれだけの成長を遂げることは我々全員にとってエキサイティングなことだ。素晴らしい才能を持っている。彼の打撃力は他の捕手との違いを生み出すことになるだろう」と20歳のプロスペクト捕手への期待を口にした。

アルバレスは新しくベンチコーチに就任したグレン・シャーロックとともに守備力の向上に取り組んでいる。シャーロックは捕手インストラクターも兼任しており、過去にはホルヘ・ポサダ、ブラッド・オースマス、ミゲル・モンテロといった捕手たちを指導してきた経験もある。また、ピアッツァがキャンプ地を訪れることがあれば、チームの先輩である殿堂入り捕手から直接指導を受けることができるかもしれない。

今季はAA級を中心にプレーすることが予想されるアルバレス。メジャー昇格という目標を今季中に叶えることは難しいかもしれないが、AA級で好成績を残すことができれば、目標の達成に限りなく近づくことができるはずだ。メッツはジェームス・マッキャンと2024年シーズンまでの4年契約を結んでいるが、2023年シーズン中にはアルバレスがマッキャンから正捕手の座を奪っている可能性もありそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.