カージナルスからFAの金廣鉉がKBO復帰 4年1230万ドルとの報道

聯合ニュースのユ・ジェホ記者によると、カージナルスからFAとなった金廣鉉(キム・グァンヒョン)は韓国プロ野球の古巣SSGランダース(キムの在籍時はSKワイバーンズ)と4年契約を結ぶことで合意したようだ。キムは2007年から2019年までSKに在籍し、9度の2ケタ勝利を含む通算136勝を記録。2008年にはMVPを受賞し、2019年オフにポスティング制度を利用してカージナルスと2年契約を結んだ。なお、SSGとの契約総額は韓国プロ野球史上最高の1230万ドル(約14億円)であることが報じられている。

キムはメジャー移籍1年目の2020年が新型コロナウイルスのパンデミックの影響で短縮シーズンとなり、クローザーとしてシーズンをスタート。メジャー初登板となった開幕戦でメジャー初セーブを記録したが、チーム内で新型コロナウイルスのクラスターが発生し、先発投手が不足したため、8月中旬以降は本来の役割である先発に回った。2度目の先発登板から4試合連続で自責点0に抑えるなど、7先発で3勝0敗、防御率1.42の好成績をマーク。ポストシーズンでの先発登板も経験し、1年目は上々のスタートとなった。

昨季は故障で出遅れ、開幕からの12先発で1勝5敗、防御率3.98と低調なスタートになったものの、6月末から5先発連続白星をマーク。防御率も一時は2点台まで向上したが、6月上旬と8月上旬に故障離脱があり、戦列復帰した8月下旬以降はリリーフに回された。結局、昨季は27試合(うち21先発)に登板して7勝7敗1セーブ、防御率3.46を記録。メジャー2年間の通算成績は35試合(うち28先発)で10勝7敗2セーブ、防御率2.97となっている。

「MLBトレード・ルーマーズ」のアンソニー・フランコ記者は「キムの韓国への帰国は、ロックアウトの影響で選手がメジャーを去ることを決めた最初の例かもしれない」と伝えている。過去2年間の成績を考えれば、少なくともメジャー契約のオファーは得られたはず。しかし、ロックアウトの影響で3カ月以上もFA交渉が禁じられているなか、キムは不透明な状況に身を置き続けるよりも韓国へ戻ることを決断した。現在33歳のキムは、4年契約の満了時には37歳になっている。このまま韓国プロ野球でキャリアを終える可能性が高そうだ。

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