いまだ契約が決まらないコンフォートを気にかけるメッツの選手たち

昨年12月、メッツの現役選手やOB選手はアリゾナ州スコッツデールで行われたマイケル・コンフォートの結婚式に出席した。彼らによると、そのパーティーは思い出深いものになったという。そのコンフォートは現在、FA市場に売れ残った唯一のスター選手となっている。メッツの選手たちはコンフォートの置かれた状況に配慮し、接触を避けているが、「彼は困惑する時間を過ごしているだろうし、イライラする時間かもしれない。彼の幸運を祈っているよ」と語るブランドン・ニモのように、元同僚のことを気にかけているようだ。

ニモは最近、コンフォートに対してメッセージを送ったが、返信はなかったという。ニモ自身も返信は期待していなかったようだ。また、ジェフ・マクニールは「彼は野球をプレーしたがっているけれど、適切なオファーを得ることができていないんだと思う。結局は彼が決めることだから」と必要以上の干渉を避けている。キャンプ地のクラブハウス内でも、選手たちのあいだでコンフォートの動向が話題になってはいるものの、メッツと再契約する可能性が極めて低い以上、選手たちは動向を見守るしかないというのが実情だ。

コンフォートは昨年11月、メッツからのクオリファイング・オファー(年俸1840万ドルの1年契約)を拒否してFA市場に出た。メッツ以外の球団がコンフォートと契約した場合、1つ以上のドラフト指名権を失うことになるため、各球団はコンフォート獲得に慎重な姿勢を見せている。ブルージェイズ、ヤンキース、ロッキーズ、マーリンズ、パドレスなど、これまでに複数の球団からの関心が報じられたものの、本格的な交渉に発展した形跡は見られない。

メッツは昨年11月、スターリング・マルテとマーク・キャナを獲得して外野手の補強を完了。キャナ、マルテ、ニモの3人でレギュラーの枠が埋まり、ドミニク・スミスやJ・D・デービスも控えている。さらに、カリル・リーやニック・プラマー、トラビス・ジャンコウスキーらもデプス要員としてスタンバイしており、もはやメッツにコンフォートの居場所はない。

過去にも例があるように、ドラフト開催日を過ぎれば、コンフォートを獲得した球団はドラフト指名権を失わずに済む。とはいえ、以前はドラフトが6月上旬に開催されていたのに対し、現在はオールスター・ウィークのイベントの一環として7月中旬に開催されている。コンフォートとしては、後半戦のスタートまで無所属で居続けることなど選択肢にないはずだ。

ニモはコンフォートについて「彼が欲しいかって?もちろんだよ。彼は素晴らしい選手であり、クラブハウスでも素晴らしい人間だから、どこへ行ってもポジティブなものをもたらすと思う」と語る。レギュラーシーズン開幕まで残り2週間。コンフォートに手を差し伸べる球団は現れるだろうか。

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