カブスがシモンズと合意 コレア争奪戦からは撤退することが確実に

「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者によると、カブスはツインズからFAとなっていたゴールドグラブ賞4度の名遊撃手アンドレルトン・シモンズと1年400万ドル+出来高で契約合意に至ったようだ。FA市場における最大の注目株であるカルロス・コレアに興味を示していることが報じられていたカブスだが、同じ遊撃手であるシモンズを獲得したことにより、コレア争奪戦からの撤退が確実に。シモンズが市場から消え、遊撃手補強を必要とする球団の選択肢はさらに狭まることになった。

現在32歳のシモンズはゴールドグラブ賞4度、プラチナグラブ賞1度の実績を誇る名遊撃手であり、ツインズでプレーした昨季も守備防御点+15の好成績をマーク。エンゼルス時代の2020年に守備防御点がキャリア初のマイナス(-2)を記録したため、衰えが心配されたものの、ハイレベルな守備力は今も健在だ。昨季は131試合に出場して打率.223、3本塁打、31打点、OPS.558とキャリアワーストの打撃成績に終わったが、ナ・リーグでも今季から指名打者制が導入されるため、守備力さえ健在ならば、打撃成績の低迷はそれほど大きな問題とはならないだろう。

ニック・マドリガルとニコ・ホーナーの若手コンビによる二遊間が予想されていたカブスだが、マドリガルは故障明け、シモンズも年齢的にフル出場は難しい状況であり、ホーナーが二塁と遊撃の両方をこなし、3人で2つのポジションを賄っていくことになりそうだ。気になるのはコレアの動向。カブスをコレア獲得の有力候補に推す声もあっただけに、カブスの撤退で今後の動きがますます興味深い。コレア、トレバー・ストーリーという市場に残る大物遊撃手2人の今後の動向にも注目したい。

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