主に東北地方のバス会社などを傘下に置く、みちのりホールディングス(HD、東京都)は3月31日、佐渡汽船(本社・佐渡市)を第三者割当増資などにより子会社化した。同日、新潟市内で記者会見を開き、小木―直江津航路などの存続について言及した。
会見には会長に就任したみちのりHDの松本順・グループCEOと尾渡英生新社長が出席。松本会長は航路維持について「できる限り維持していきたいし、佐渡汽船の使命でもある。われわれだけで長年維持していけるかは不安がある。自治体、国からも適切な支援をお願いしたい」と述べた。
◇航路維持、活性へ「5者協定」を締結
佐渡汽船とみちのりHD、県、佐渡市、上越市の5者は同日、佐渡航路の維持および活性化に向けた協定(5者協定)を締結した。佐渡汽船の経営健全化に配慮しつつ、地域経済の活性化に取り組むことを目的とする。
また航路の休廃止や減便など、運航計画に大幅な変更を生じる場合には、協議を行うことが盛り込まれた。
上越市の中川幹太市長は「協定書の目的を果たすべく、佐渡汽船とみちのりHDの取り組みに対し、県、佐渡市とともに連携、協力していく」とコメントを出した。