高齢者の情報格差解消へ 藤沢の中学生がスマホ説明会企画

藤沢市立羽鳥中の生徒が企画したスマホ説明会=藤沢市

 藤沢市立羽鳥中学校(同市羽鳥)の2年生(新3年生)が、高齢者を念頭にデジタルデバイド(情報格差)の解消へ向け企画立案したスマートフォン個別無料説明会が3月30日、同市内の大型商業施設内で開催された。社会的、職業的な自立に必要な能力を育む中学生向けのキャリア教育の一環として行われた。

 施設内では、同中2年の6人が事前予約が不要なスマホ説明会の開催を伝えるチラシを来客者に配布。受け取った人には説明会の内容を説明したり、スマホ操作などで分からないことがないか聞いたりした。

 会場では、NPO法人「湘南ふじさわシニアネット」のメンバーが、来場者の疑問に丁寧に答え、操作方法を教えていた。

 同校では、社会を取り巻く課題を解決する事業を企画立案し、働くことを体験する学習を実施。生徒たちがテーマごとに、同市役所の関係各課にプレゼンテーションし、デジタルデバイド解消を掲げた企画が今回の事業として採用された。

 会場を訪れた70代の男性は「スマホを使いこなしていくと、さらにいろいろな機能を活用したくなる。こうした場が常にあれば便利」と話した。企画した女子生徒は「いつもはお客さんの側にいるけど、説明会への参加を呼び掛けたりして、とても新鮮な体験だった」と話した。

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