ハンバーガーがSDGsに!? 大分

 OABではこの春から、「SDGs」、持続可能な17の目標の達成に向けて取り組んでいます。じもっと!OITAでも県内のSDGsに関する取り組みを紹介していきます。きょうはこちらのハンバーガーです。一体、どんなことがSDGsにつながっているんでしょうか。

 大手ファストフードチェーン、ロッテリアできょうから販売が始まった、「ジビエ鹿肉てりやきバーガー」。低カロリーで鉄分豊富と言われる鹿肉を全体の6割使用していて、県産も含まれています。

 江藤祐介アナウンサー

「鹿肉のパティなんですが、 思っていたよりも全然臭みがなくて、ぎゅっと詰まっている。ぎっしり詰まっていて歯応えがあります」

 この「ジビエ」こそがSDGsにつながるとされているんです。ハンバーガーに使う鹿肉を提供し、農林水産省の国産ジビエ認証施設の1つである

宇佐市の工場を取材しました。

 宇佐ジビエファクトリー 山末成司CEO

「ジビエはSDGsの2(飢餓をゼロに)と12(つくる責任 つかう責任)と15(陸の豊かさも守ろう)が当てはまると思う」

 県内では、農作物を食べるイノシシや木の皮を剥がすシカの捕獲頭数が増加傾向です。2020年度は、イノシシの捕獲数が全国3位、シカに至っては全国2位の多さでした。対策が進んだため農業や林業における鳥獣被害額は減ってきていますが、年間1億6000万円あまりに上っています。シカやイノシシを捕獲することは「陸の豊かさ」につながると考えられているんです。

 宇佐ジビエファクトリー 山末成司CEO

「我々がジビエとして処理するからには最後まですべてを使い切りたいという思いでやっている」

 こちらでは、食用として利用できない部分はペットフードの原料にあてています。ほぼ100%使い切ることで「つくる責任つかう責任」を果たします。さらに「食材」として利用することで、「飢餓ゼロ」にも通じています。一方で、普及にはまだ課題もあります。県によりますと、捕獲されたシカとイノシシのうち食用ジビエとして処理された割合は、県内ではおよそ5%。全国平均では10%です。

 宇佐ジビエファクトリー 山末成司CEO

「ロッテリアのような大企業がジビエを扱ってくれるのは、これからジビエを食べてほしいのでその推進の一助になって頼もしいと思う。環境にも地球にも人々にも良いことになってくると思う」

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