入り込み約3万人、第97回謙信公祭、コロナ禍前の2割、上越市

 謙信公祭協賛会(事務局・上越市観光交流推進課)は23日、19日から21日にかけて行われた第97回謙信公祭の入り込み数を発表した。3日間の合計は3万700人となった。

 入り込み数の内訳は前夜祭が行われた19日が600人。のろし上げや、3年ぶりとなる飲食イベントが開かれた20日が1800人。メーンイベントの出陣行列、川中島合戦の再現などが行われた21日は2万8300人だった。
 多くのイベントが中止となった昨年度は1965人で、2万8735人の増加。一方で、コロナ禍以前の令和元年度は15万3900人で、約20%の回復にとどまった。

 昨年は中川幹太上越市長が謙務めた務めた(令和4年8月21日午後4時50分ごろ)

◇中川市長「成功に終わった」 役通じ義の心学ぶ 謙信公祭終え所感

 上越市の中川幹太市長は23日の定例記者会見で、20、21の両日開かれた「第97回謙信公祭」について「協力者が力を合わせ、成功に終わった」と手応えを述べた。
 21日の出陣行列で上杉謙信役を務めた中川市長は、大勢の参集者を前に謙信の言葉とされる「運は天にあり、鎧(よろい)は胸にあり、手柄は足にあり」から始まる口上を高らかに発声。「いつ何時も義の心をもって前に進むこと」と呼び掛けた。
 出陣行列や川中島合戦の再現はコロナ禍で2年続けて中止となり、本年度は3年ぶりの実施だった。中川市長は謙信役を振り返り、口上を覚える過程で「謙信公がどのようなことを考えながら物事を進めていたのか、学ぶ良い機会となった。義の心を次の世代へ伝えていかなければ」と述べた。また、通年観光プロジェクトにおける春日山城跡の活性化について「今後も皆さんの協力を得ながら、観光受け入れ体制、おもてなしの姿をつくり上げていきたい」と意気込んだ。

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