厚木の車内2児死亡 市が子ども放置の危険訴える動画公開 「熱中症の危険高まる」「見つけたら通報して」

車内への子どもの放置の危険性を伝えるユーチューブ動画の一場面

 神奈川県厚木市内の駐車場に止めていた車内で幼児2人が意識不明の状態で救急搬送され、その後死亡した事件を受け、同市セーフコミュニティくらし安全課は今月、動画投稿サイト「ユーチューブ」に子どもの車内放置の危険性を訴える動画をアップした。担当者は「車内に子どもが取り残されているのを見つけたら通報して」と呼びかけている。

 同課のユーチューブチャンネル「ちょっとそれ!」シリーズには、地震が起きた時の避難の仕方や自転車の乗り方、登山のけが予防など、さまざまな場面で遭遇する危険やその対処方法について説明する30秒間の動画を4月から原則毎週金曜日にアップしている。

 今月2日にアップしたのは、子どもを車内に放置することの危険性を伝える動画。「子どもは体温調節が苦手なため、車内では熱中症の危険が高まります」「子どもだけを車内に放置することは児童虐待です」と危険を訴え、最後に「車内に取り残されている子どもを見つけたら、警察か消防に通報しましょう」と呼びかけている。

 同課では「車内に子どもだけがいるのを見た人の9割くらいが何もせずに通り過ぎた、と答えた民間の調査結果もある。事件を受け、自分たちでできる取り組みとして動画をアップした。危険性があると感じたらちゅうちょせずに通報してほしい」としている。

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