日中国交正常化50年 神奈川大・羽場教授が提唱「東アジアの国連 沖縄に設置を」

「東アジアを平和と繁栄の地域に」と語る神奈川大教授の羽場さん=28日、東京都内

 日本と中国の国交を正常化した日中共同声明調印から50年の節目を迎えた。「台湾有事」への懸念など軍事的な緊張が日増しに高まる中、戦争を起こさせないために草の根レベルでの連携を有識者が呼びかけている。神奈川大教授の羽場久美子さん(国際政治学)は「東アジアの国連のような話し合いの場を沖縄を中心としてつくっていこう」と提唱。市民の力で東アジアを平和と繁栄の地域に導くことを目指している。

 羽場さんは28日に東京都内で開かれた「日中国交正常化50周年記念大集会」で講演し、「軍事化でなく対話により戦争を止めよう」と呼びかけた。日中両国のみならず、韓国など隣国の市民や平和を願う知識人、メディアなどと連携した「平和のための会議」を提案。「戦争をさせないために、互いの信頼関係を高めるような協働の場をぜひつくっていきたい」と訴えた。

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