次世代の交通手段グリーンスローモビリティ 「ゆっくり走行」持ち味 西海地区で試乗運行

 糸魚川市は、同市西海地区の県道上町屋釜沢糸魚川線およびその周辺道路で12日、脱炭素社会「カーボンニュートラル」などを見据えた次世代交通手段「グリーンスローモビリティ」の試乗運行を実施した。

西海地区で試乗運行した「グリーンスローモビリティ」。地区サロン参加者の送迎で活用された

 同市都市政策課交通政策係によると、グリーンスローモビリティは「電動で時速20キロ未満で公道を走る4人乗り以上のモビリティ」と定義。電気が動力で環境に優しい、小型・低速走行で安全、窓、ドアがなく、爽やかな解放感などの特長がある。
 2020年10月実施の「鉄道まつり」では、中心市街地の駅北地区で試行。今回は中山間地域での利活用を模索した。富山県黒部市の宇奈月温泉で一般社団法人「でんき宇奈月」が運行し、活躍しているグリーンスローモビリティ「EMU」の車両(定員9人)と運転手が来訪した。
 第1便は、平牛―西海地区公民館間を地区サロン参加者3人、第2便は、西海地区公民館―来海沢間を同参加者4人、第3便は西海地区公民館―真木―西海農村公園間を地区役員ら6人を乗せて運行。西海農村公園駐車場では運転・乗車体験が行われ約20人が参集した。

走行速度は時速20㌔未満。「お先にどうぞ」 が基本。

 地区サロンからの帰路で乗車した女性(86)は「初めてだったが、大勢で乗って、ゆっくり走ったのでとても安心だった」と好印象を話した。

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